大学生活では、意外なほど「資料づくり」に時間を使います。
レポート、授業発表、ゼミ報告、卒論発表、ポスター制作……。
しかし、学校では“資料の作り方”そのものを系統的に学ぶ機会がほとんどありません。
この本は、その空白を一気に埋めてくれる実践的なデザイン指南書です。
しかも、美大生向けの「センスの本」ではなく、理系・文系問わず“すべての学生”が使える「再現性の高い技術」としてのデザインを解説しています。
■ 「センスがなくても資料はうまくなる」
本書の最大の特徴は、デザインを“直感”ではなく“ルール”として扱っている点です。
具体的には、資料づくりの基本原理である
- 整列(Alignment)
- 反復(Repetition)
- 近接(Proximity)
- 対比(Contrast)
という4原則を、豊富な実例とともに分かりやすく説明しています。
「うまい資料」と「残念な資料」のビフォー→アフターが視覚的に並んでいるため、
見ればすぐ理解でき、すぐ真似できる構成になっています。
■ “伝わる”とは、情報が正しく届くということ
大学生の資料でよくあるのが、
- 文字が多すぎて読めない
- 図と文章がバラバラ
- 配色が見づらい
- 話したいことが伝わらない
という「情報の迷子」。
本書は、これらを“努力不足”ではなく、ルールを知らないだけの問題として扱い、次のように改善方法を載せています。
- 色は3色以内に抑える
- 余白は「空いている」ではなく「意味を持たせる」
- 図は文章の代わりではなく補強として使う
- 1枚に1メッセージを徹底する
これらは、そのまま学会発表・就活プレゼン・企業の資料づくりにも通用する普遍的な原則です。
■ 「スライドが読みやすいだけで伝わる量が倍になる」
著者が理系研究者であることもあり、本書では
学会スライド・研究ポスターの作り方が非常に充実しています。
大学生にとって特にありがたいポイントは以下です:
- フォント選びの基準が明確
- 図や写真の“良い使い方”が具体的
- 数値・軸ラベル・凡例の見せ方がわかる
- 悪い例の“どこが悪いか”が一目でわかる
「プレゼンで緊張してうまく話せない」学生ほど、
スライドの構造が伝わるだけで、話す内容が整理されて圧倒的に楽になります。
■ 資料づくりに悩んだらまず読むべき一冊
- 課題の発表スライドが何となくダサい
- 研究内容をどうポスターにまとめていいか分からない
- 図表や写真の使い方に自信がない
- 伝わる資料の“型”を持ちたい
そんな学生こそ、本書の恩恵を最大に受けます。
読んだその日から資料が見違える。
資料作成に悩みがある学生の“最初の教科書”として強くおすすめできる一冊です。